段階的なトランプ現在案に落胆。ドル円相場下落

相場のポイント
- ドル円は11日ぶりに下落
- ロングポジションの安全か? 113円ライン強度に注目
- 米法人税、2022年まで段階的なトランプ減税案に落胆
ドル円は現在113.15円付近で取引されている。一時113円を割る時間帯もあり、ほんの数日前まで114円台を推移していたのを鑑みると大きな下落と言える。
トランプ減税の段階的な導入は、ウォールストリートをはじめとする市場には評価されなかった。この失望は、株価は下落し円高という形で現れ始めている。
以前はカタリスト(相場変動のきっかけ)としてお決まりとなりきってしまった、トランプvsロシアのニュースもヘッドラインに戻ってきた。ドル円相場の下落はこのお決まりのニュースよりも脆弱で、特にPCE指標は米債利回りを支えるにはほとんど役に立たなかった。
トランプ行政の考え方は、ドル円相場の弊害となっている側面がある。それは、FRB議長としてパウエル氏を選び金融引き締め政策に待ったをかけ、FRBの金利の引き上げを遅らせようとすること。
米10年債利回りに最も影響を及ぼすトップ3の要因は何?
- FRB新議長が、より速いインフレと経済成長を容認する可能性
- 米経済の過熱。次の四半期での経済成長
- 経済成長の改善見通し。税制改革が市場成長の議論を支配
トップ3の要因はこのようになってはいるが、当面の米経済成長の見通しについては・・・先週のGDP指標に基づき、ドル円の強気相場が頼りがいがあるものだと言える。
さて、今週の米ドルに影響する主要な経済指標は・・・
- ADP雇用変化
- ISM製造業景気指数
- FOMC政策金利決定
- 非農業部門雇用者失業率変化
- 平均時給 MoM 週間平均労働時間
- ISM非製造業景気指数
となっています。
10月31日 2017年
原典:「USD/JPY bears taking control, hunting down a test of 113 the figure」
編集部の見解
ドル円が見事にトレンドラインを割りましたね。
編集部のトレーダーはトレンドラインでロングしていたので、損切りラインでロスカット。イケイケすぎた日経平均続騰に少し脇が甘くなっていました。
昨日、某大手の外資系投資銀行の元ファンドマネージャーの方にお会いする機会がありましたが、日銀による株の買い支えが気になるとのこと。日経でいえば逆張りのシグナルが振り切っているのに続騰してしまっていると。
ドル円相場はG8での目標値である114円以上はとても重いです。
ニュース本文によるとGDP指標がよくまだまだ強気相場だとのことですが・・・。