投稿者: | 2017-10-18

コラム。レバレッジ10倍規制のヘイブン(回避地)「海外FX」

レギュレーション・ヘイブンレバレッジが10倍になったらどうなる?
こちらの続報。

9月27日に日経新聞が「金融庁によるレバレッジ10倍規制」を報じたのち、注目すべき続報はまだない。

その後、レバレッジのレギュレーション・ヘイブン(=規制回避地)として海外FX口座開設を検討するFXトレーダーの声がインターネットでまことしやかに囁かれている。



国内FXの現行の最大レバレッジ25倍どころか、海外FXであれば100倍以上、ブローカーによっては1000倍レバレッジのサービスがあるというのが主な理由。


海外FXと国内FXの違いは4つ


国内FXが日本国の金融法に則って日本の金融庁に認可されたFX会社なら、海外FXは日本の金融庁を得ずに、海外の金融庁からライセンスを得るなどをして世界中でFX口座を提供するFX会社を指す。

つまり国内FXと海外FXの最も大きな違いは日本の金融庁からのライセンスの有無ということに尽きるが、それによって生じる違いは主に4つ存在する。

  • ・最大レバレッジ
  • ・借金リスクの有無
  • ・税率
  • ・スプレッド
海外FXでトレードする上で、このうち上の2つはメリットとなり、下の2つはデメリットとなる。


海外FX、2つのメリット「最大レバレッジ」ほか


1つ目のメリット、今回の国内FXに対するレバレッジ10倍規制にカウンターする最も大きな海外FXのメリットが、国内の金融庁に規制されることのない最大レバレッジ

元手10万円でレバレッジ100倍のトレードであれば、最大1pips(1銭)=1000円のトレードが可能。同じ10万円の元手でレバレッジ1000倍のトレードであれば、最大1pips(1銭)=1万円のトレードも可能となる。

また、狙える利益の大きさばかりにも注目されるが、レバレッジが高いほど必要な証拠金も少なく、ロスカットがされにくくなるという点にも注目されたい。

2つ目のメリットは、海外FXには借金のリスクがない点。最大レバレッジの高い海外FX口座で取引している場合、損失も大きく出る場合が考えられる。特にスイスフランショックのときなどの、速度規模ともに爆発的な値動きがある場合。

トレーダーがFX口座に預けた以上の大きな損失を出した場合、口座残高がマイナスとなりFX会社に借金を背負うことになるが、このマイナス分であれば海外FX会社は無かったことにしてくれる。

簡単にいうとトレーダー(顧客)の損失補填サービスだが、日本の金融法ではこの顧客の損失補填は認められていない。このように大きな借金から個人投資家を守ることができるのも、国内の金融法に縛られない海外FX会社ならではと言える。


海外FX、2つのデメリット「税率」ほか


海外FXが日本の金融法に縛られない自由を手に入れる反面、日本の金融法にも優遇されないという点がある。

1つ目のデメリットは、税制面で不利だという点、特に税率が高い(所得が高い場合)というものがある。

国内FXの税率は申告分離課税の一律20%が基本だが、海外FXの税金は総合課税、税率はFXの利益を含む所得によって15%から最大50%(年間所得1,800万円以上)となっている。

さらに、海外FXは損失の通算も認められていない。国内FXでは可能である赤字の通算とは、今年度のFXの利益が例えば300万円あるとし、前年度のFXの損失を200万円として申告しているなら、課税はこの300万円から200万円を差し引いた100万円分で済むというもの。

大きな資金を運用するFXトレーダーほどこの税制面のハンディは大きくなってくる。

2つ目のデメリットは、スプレッドの広さだ。国内FXのスプレッドがおよそ0.3~0.8pips程度なら海外FXの場合およそ0.7~2.0pips(取引手数料を含算)。

しかし、このデメリットについては一概に良し悪しを判断できない点もある。

独自のプラットフォーム(≒取引機能)を提供する国内FXと違い、海外FXでは世界一のプラットフォームであるMT4での取引環境を提供しているという点がまず挙げられる。

さらに、低スプレッドだからこそ利益のあげやすいスキャルピングが、ほとんどの国内FXで禁止されている点。海外FXではスキャルピングを行っても良いするFX会社多いうえに、高いレバレッジとスキャルピングの相性も良い。

国内FXと海外FXの4つの違い(メリット2点、デメリット2点)についての説明は以上。


編集部の見解


国内の金融庁ライセンスの有無でここまでの違いがあり、特にレバレッジの規制の有無と税制面は天秤にかけてしまいます。国内外FXを比較すると一長一短とも言えるのですが、目安としては・・・

  • ・元手100万円以内:海外FX
  • ・元手100万円以上:国内FX
と考えていいでしょう。

元手が大きいのであればそもそも選べるポジションサイズに自由度がありますが、元手が少ないのであればレバレッジが規制されると途端にトレードが窮屈になってしまう印象です。

海外FXに適用される総合課税も所得が大きいほど課税がきつくなるので、元手や利益の規模が小さいうちは海外FXの方が有利とも言えますね。

もう少し税金のことを言えば、FXは両建てによって赤字の通算もできるのでうまくやれば節税もできます。この際なので、両建てによる節税方法も紹介しましょう。

海外FXは両建てで節税できる


例えば今年度500万円(課税税率30%)の利益が出ている場合、買いと売りのポジションを大きめに持ちます。そしてそのうちの、買いと売りのどちらでも構いませんが、例えば買いポジションの含み益が200万円、売りポジションの含み損が200万円になったとしましょう。

そうしたら売りポジションを決済し200万円の損失を確定させます。その後すぐに売りポジションを持ちなおし、買いポジションの含み益200万円が変動しないよう固定します。

これによって500万円の利益は「確定益:300万円+含み益(200万円)」となりますね。課税は確定された利益の300万円(課税税率20%)となりますので、節税となります。

残った含み益は翌年度に再度申告しても良いですし、赤字が出た場合相殺もできます。

このように海外FXでも両建ての節税をうまく使えば国内FX並みの税率を維持することも場合によっては可能となります。


まとめ


海外FXの信頼性が低いという意見を未だにたまにネットで見かけるのですが、FX会社が金融商品を提供する企業で、FXトレーダーが顧客である以上、信頼のない企業は淘汰されるのが市場ですね。とりわけネットでは情報が素早く出回りますし。

おそらく今後多くのFXトレーダーが海外FX口座に流れるのではないかと当編集部は予想しています。

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