勝つためにFX取引のルールは必須
FXで「勝っている」トレーダーは、必ず自分の取引に“トレードルール”を持っています。なぜでしょうか?
それは、FXで勝つ為には、トレードルールが絶対に必要だからです。
しかし、絶対必要!と言われても、FXを始めたばかりではよくわかりませんよね。
「FXのトレードルールって何?」
「そんなの聞いたこともない」
「どうやって決めるの?」
今、頭の中には、こんな疑問が浮かんでいるのではないでしょうか?
でも、これをないがしろにすると、実際のFXの取引でなかなか利益を出せず、損失を重ねることになってしまいます。
今回は、トレードルールについての疑問を解決していきます。
トレードにおけるルールの大切さを知り、自分の売買での決め事を作り・・・勝つ!
これが目標です。では、さっそく見ていきましょう!
なぜ勝つために取り決めが必要なのか?
トレード「ルール」と聞くと、少し面倒に感じますが、とても重要なことです。
実は、FXはトレードルールさえあれば、永遠に楽に勝ち続けられる可能性が格段にアップします。
なぜFXで勝つためにトレードルールが必要なのか、順を追って話をしていきましょう。
ルールなしでFXトレードをするとどうなるか?
さて、トレードルールを持たない状態でFXの取引をするのは、どのくらい危険だと思いますか?
例えるなら、交通量の多い大通りに生身で突っ込む状態と言っても過言ではないでしょう。
もちろんそんなことをしたら、確実に死にます。そして、FXでも全く同じ事が言えます。
ルールを決めずにFXトレードをしたら、「あなたの口座が一瞬ですっからかん」になります。
つまり、一瞬でお金が無くなるという事です。それを防いでくれるのがトレードルールだというわけ。
自分でルールを作って自分の取引を制限することで、FXでの大損は防げます。そして、そのルールをしっかりと守り続けることこそが、FXで勝つための近道なのです。
投資の多くは9割の負け組と1割の勝ち組に分かれますが、同じように取引しているようでも、「明確なトレードルールがあるかどうか」で勝負の明暗が分かれます。負け組のトレーダーは、トレードルールを持たないまま「勘」で取引しているケースがとても多いのです。
FXはギャンブルではなく、戦術を持ってすればある程度攻略できるもの。確実に利益を上げていくためにも、トレードルールを明確にしていきましょう。
FXでの「判断基準」にする
そもそもFXトレーダーは、自分のポジションを持ち続けるべきか、手離すべきなのかという判断をどのような基準でしているのでしょう?
先に言っておくと、人間の認識や判断基準はとても曖昧です。
例えば、あなたがFXで何度か勝ちを重ねていたとします。
もし、自分にとって分の悪い相場でも、「過去には勝てていた。だから今回も勝てるはず」と自分に都合の良い判断を繰り返してしまう傾向にあります。
実際には、同じような状況での勝率が3勝10敗という恐ろしい成績だったとしても・・・です。
勘に頼り、行き当たりばったりで取引していると、利益確定ラインや損切ラインがその都度変わります。そうなると、利益が出ても損失が発生しても、どうしてそうなったのか理由が分かりません。
こうした曖昧さに対しては、自分のFXのトレード記録をつけてみれば一目瞭然です。
実際のトレードでは、感情や先入観と言った主観的なものにとらわれて正しい判断ができなくなりがち。
おそらく記録を見返すと少なからずそうなっていることが見て取れるでしょう。
FXで勝つためには、これらの「自分の感情」に打ち勝たなければいけません。
そこでFXトレーダーが頼れるモノが、「データ」と、それに基づく「ルール」です。
「この相場では負けるデータが出ているからトレードしない、勝てるデータがあるからトレードする。」
こういった過去のデータを元にルールを作り、それを遵守することで実際のFXでも感情に惑わされずに取引ができます。
例えば、損切りラインに到達したとき、もしもはっきりとしたトレードルールがなければ「あともう少ししたら相場の状況が変わるかもしれない」や「どこかで一時的に上がる(あるいは下がる)可能性かも」と考えてポジションをキープしてしまいがちです。
トレードルールをしっかりと自分の中で実践していれば、適切な判断ができるようになり、闇雲にポジションをキープしておくこともなくなるでしょう。
裁量トレードとシステムトレード?
このように、多くのトレーダーは過去のデータから作ったFXのトレードルールをもとに、実際に取引していきます。
その中でも、トレードの方法で“裁量トレード”と“システムトレード”という2種類が存在します。
裁量トレード:自分でトレードルールを作り、それに従い自分でトレードを行うこと
システムトレード:自分でトレードルールを作り、それをプログラミングして機械(システム)にトレードさせること
自分でチャートを見て判断することは一切ありません。機械がトレードルールに従い、勝手にトレードするからです。
正直なところ、個人のFXトレーダーがシステムトレードをするのはかなり難しいです。
もちろん、配布されているEA(自動売買ソフト)を使ってシストレをすることはできますが、自分で決めた細かいルールなどまで一致するものはまずありません。
同じFXトレーダーとして裁量トレードをおすすめします。プロのFXトレーダーの多くは、裁量トレードをしています。
では、トレードのためのルールを作る際、私たちは何を意識したらよいのでしょうか?
「勝てる」よりも「負けない」!損切りが最優先
FXのトレードルールを作る際に優先すべきなのは、「勝つ」ことよりも「負けない」ことです。
負けを回避できるルールに勝るモノはありません。先走って、「勝てるルール」を探さないようにしましょう。
FXでは「損切り」が超重要!
FXで負けないためにとても重要なのが、損切りです。損切りとは、損失を決済することです。
人はFXで損失が出そうになった時、「今は損だけど、いつか利益に変わるかも」という感情に流されがちです。しかしそんなときこそ、サッと諦めることも時には重要となるのです。
極端な話、損切りルールのないFXトレードは、トレードとは言えません。
損切りについて何も決めていなければ、例え勝率が99%だとしても、いつか必ず全額を失います。
まずは、どのラインで損切りするか、というルールを決めましょう。
コツコツドカンに注意!
FX初心者は、よく「コツコツドカン」にはまる、と言われています。
これは、損切りラインを決めずにトレード ⇒ 少しでも利益が出たら利確
という取引をコツコツと繰り返し、1回のトレードでドカンと大損する、というFXのあるある話を表した言葉です。
損切りは、車でいう「ブレーキ」です。損切りというブレーキをかけることで、ドカンと事故を起こすことを防ぐのです。
ブレーキのない車に乗るのは怖いですよね?FXにおいて損切りのルールがないというのは、事故を起こすまで車のアクセルを踏むのと一緒です。
一般的に言われている損切りラインをいくつか紹介しておきます。
- サポートライン(相場がそれ以上下落しないと考えられる「底」)とレジスタンスライン(相場がそれ以上上昇しないと考えられる「天井」)の「少し外側」
- 利食い幅(ここまで利益を出したらポジションを決済し利益を確定しようと想定する)幅の半分以下
- スキャルピングの場合は5pipsくらい
- デイトレードの場合は50pips未満
最大ドローダウンを意識したルール
では次に、FXのルールを作る際に意識することについて1ステップ上の話をします。
少し難しいので、読み飛ばしても構いません。FXのルールを作るときの目安の一つとして“最大ドローダウン”があります。
最大ドローダウンとは、過去の最大損益とその後の一時的な最小損益との差となります。
例えば、
- 1ヶ月目から2ヶ月目 100万円→150万円
- 2ヶ月目から3ヶ月目 150万円→120万円
- 3ヶ月目から4ヶ月目 120万円→80万円
- 4ヶ月目から5ヶ月目 80万円→200万円
このように資金が増減したとします。
この時、最大ドローダウンは2ヶ月目から4ヶ月目の70万円となります。
期間を決めると、次のようになります。

- 1月~3月の合計損失額が-10万円
- 3月~5月の合計損失額が-15万円
- 5月~7月の合計損失額が-8万円
この場合、最大ドローダウンは3月~5月の-15万円です。
FXのルールを作るときは、この最大ドローダウンを小さくすることが大切です。
1回のトレードでの損失額の上限を決めておけば、損失を最小限に抑えられ、結果最大ドローダウンは小さくなります。
FXでは、損切りのルールが資金の10%に設定したとしても、大きく負ける可能性があります。
10%の損切りルールでのFXトレードは、10回連続で負けると、資金がいくらあっても、全額なくなる計算になります。
例えば、デイトレ型のプロFXトレーダーが、1日10回FX取引をするとします。
このFXトレーダーが1年間で行う取引は、約3000回。10年間なら約3万回です。
どんなに凄腕のFXトレーダーでも、10年間で、少なくとも3~5回は10連敗します。その度に資金を全て失っていては、話になりません。
一般的に1回のFXトレードで出してよい損失額は、自己資金の2~3%と言われています。これを「損失許容額」といいます。
損失許容額を知ることで、最大ドローダウンを意識し、FXのルールを作ることができます。
このようにFXでは、まず損切りのルールを決め、いかに損失を減らすか?ということを軸にしてそれ以外のルールを考えることが大切です。
FXのトレードルールの作り方
さて、次はFXのトレードルールの作り方をご説明します。
FX初心者がトレードルールを考える時は、とにかくシンプルに考えましょう。
取引における基本の決めごとをしっかりと守れば、FXで大きく負けることはありません。
基本は「損切、ロット、エントリーポイント、利確ポイント」
FXの取引ルールの基本は
- 損切
- 枚数(ロット)
- エントリー
- 利確(利食い)
この4つをしっかり決めることです。
損切り
損切りは元手の何%、というように決めましょう。
初心者の中には、損切りのタイミングを見誤り損失をどんどん膨らませてしまった経験もある人もいるのではないでしょうか?
大きな損失を出さないためにも、損切のルールは明確にし、気をぬくことなくルールに沿った冷静な損切を行いましょう。
FXには、デイトレ・スイング・スキャルピングなど、いくつかのトレードスタイルがあります。取引の頻度や回数によって、想定しうる最大の連敗というのは変わってきますね。
スイングトレードの場合、取引回数は少ないでしょうし、デイトレード、スキャルピングの場合はおのずと取引回数は多くなります。
取引回数が多くなるほど取引ルールにおける損切りも小さく設定する必要があります。
例えば、
- デイトレならばおすすめの損切幅は15~20pips
- スイングは30~60pips
と、デイトレに比べ広くなります。
枚数(ロット)
損切りの割合が決まったら枚数(ロット)=ポジションサイズも決定しなければなりません。
要は、いくらでFXの取引を行うかです。
スキャルピングなどであれば、ロットは大きくても構いません。
ただ、ポジション保有期間の長いスイングでは、ある程度ダマシに対応できなければなりません。
そのため、枚数を小さくし損切まで猶予を持たす必要があります。
さて、ここまでが資金管理についての注意点でした。
◆取引回数が多い場合
損切り幅は大きく、枚数は小さく。
◆取引回数が少ない場合
損切りは小さく、枚数は大きく。
これを意識して、FXのルールを作りましょう。
続いて、どういう状況で取引するかに関するルールの作り方です。
エントリー
FXでは、エントリーするタイミングもとても重要です。スキャルピングであるなら15分足を見て、レジサポライン(レジスタンスラインとサポートライン)などを参考にするというルールが敷けます。
デイトレなら1時間足~4時間足でトレンドラインを参考に、スイングなら4時間足以降の移動平均線などのインジケーターを見ながらトレードするなど。
また、FXは時間帯によって価格の動きが大きく異なってきます。そのためエントリーする時間を「午後のみ」、「朝のみ」などとルール決めすることも戦略の一つです。
ポジション保有期間に対応する時間足と、それ以外にも長期・短期の時間足を見ながら自分がいつエントリーするかのルールを決めましょう。
利確(利食い)
利確のルールは、エントリーと同じくスケールが最適になるようなルール設定が必要です。
加えて、経済指標発表時にはポジションを決済するなどのリスク管理も必要となってきます。
間違っても強制ロスカットをされるような管理はNG。
初心者の場合には、目先の利益確定を焦ってしまい、まだまだ利益を伸ばせる可能性があるにも関わらず、感情やメンタルが耐えられずに早めに利確を行いがちです。
精神的な余裕を持つためにも自分の中で確固たる基準を持てると良いですね。
さて、最後に、FX基本中の基本の取引ルールをまとめてみました。
このトレードルールにしっかりと向き合えば、FXの最大の難敵である精神的な負荷とうまく戦うことができます。
ティルトを防ごう
“ティルト”とは、ポーカー用語で正常な判断ができない自暴自棄な状態を指します。
FXでも、ティルトに陥るとすべての判断が裏目に出始めます。いわゆる「ドツボにハマる」ことですね。
そもそもFXのルールは、いついかなる時も取引の正確な判断をするために設けます。
FXトレーダーが精神的に不安定となるのは常に、損失がかさんだときです。
この場合「損を取り戻そう」とし、自らの取引ルールを破ってリスクを取ったり、ナンピンなどの手法に走ってしまったりすることがあります。
辛い時こそ取引ルールを守ること。これが、結局FXで最も儲かる道だと考えましょう。
作ったルールはしっかり検証!
せっかく作ったルールでも、負けてしまっては意味がありません。
検証を行って、実際のFX取引をした時そのルールで本当に負けないか?ということを確かめましょう。
もしそのままのルールでFXをしたら負けてしまう!という場合でも、原因を明確化し、改善することが必ずできるからです。
FXのトレードルールの検証の仕方は、以下の2つです。
- 過去のチャートに照らし合わせる
- デモトレードで実際にやってみる
それぞれ、紹介していきます。
過去のチャートと照合する
まずは、自分が作ったルールが過去のFXのチャートにかなうものか、確かめましょう。
自分が主に取引をする通貨ペアの過去のチャートをたどって、ルール通りに取引した場合の損益を確認します。
このチャートの照合は、少なくとも、半年分くらいは見たほうがよいでしょう。
事前に過去のチャートを検証して、ある程度そのルールに優位性があることを確かめておけば、今後の実際の取引にでもある程度適用できることがわかるでしょう。
MT4(メタトレーダー4)を使ってみるのも一つの方法ですよ。
デモトレードを使って検証
ありがたいことに、多くの海外FX業者ではデモトレードを行うことができます。
もちろんデモトレードならば自分の資金を使うわけではないので、損失が出てしまっても問題はありません。
実際に自分のルールでFXの取引を行い、損益を確認しましょう。
どちらの方法でも、トレード履歴をしっかりと記録し、うまくいくルールや負けやすいルールを検証しましょう。
損切高が大きすぎるなら小さくする必要がありますし、エントリーが甘いなら条件をより厳しくする必要があります。
このようにルールの検証→ブラッシュアップを繰り返すことで、着実に大きな利益獲得に歩みを進めているのです。
さて、ここまでの内容を踏まえて最後にとてもシンプルなFXのトレードルールの例をご紹介します。
取り決めの例を公開「シンプル」
プロのFXトレーダーになればなるほど、具体的で細かいルールを持っています。しかし、FX初心者が最優先するのは「負けない」こと。
最大ドローダウンを減らし、長期的な利益をあげ、取引の原因を特定・改善ができ管理が極力簡単なルールを作りましょう。
とにかく「負けない」「シンプルな」FXのルールです。
今回紹介するのは、基本のデイトレ型となります。
FXの取引ルールの例を公開「基本のデイトレ型」
では見ていきましょう。
- 時間足:5分足
- ポジションサイズ:元手の1%
- 損切:10pips以内(厳守)
- エントリー:ラインブレイクした瞬間
- 利確:元手の4%以上
これが基本になります。
これは、トレンドフォロー型(上昇トレンドと判断できた時に、その上昇トレンドの流れに乗って利益を得ようとする投資手法)の基本的なデイトレFXのトレードルールとなります。
トレンドラインが綺麗に出るときほど、きっちり機能します。ポジションサイズは自由ではありますが、こちらのページを参考に決めると良いでしょう。
他には、
- ポジション継続は24時間まで
- 10%以上の損失を出したらその日はもうトレードしない
- 経済指標の発表時はポジションを整理する
などのルールも設けるといいでしょう。
これはFXのトレードルールとしては極限レベルでシンプルなものです。
このレベルのルールを守れないという場合、FXに対する姿勢やルールを守ることの大切さなどを見直したほうがいいでしょう。
ルールを守る=結果儲かる!
なぜ、FXにおいて取引ルールを作るのか?
それは、「ルールを作ることで自分が考えうる最も儲かる方法を客観視できるから」でしたね。
本当にこれが儲かるということを理解していれば、自分で決めたFXの取引ルールを守らなければならないという意識が生まれます。
そして、自然とFXの取引ルールを守りたいという気持ちになるはずです。
取引ルールを整理し、成績をつければ、目に見えてFXのトレード力の上達が見えてきますよ!
このトレードルールとトレンドフォロー手法があればFXでは勝つことができます。
ちなみに、トレンドフォロー手法について詳しく説明しているページがありますので、下記リンクをクリックして、読んでみてくださいね。