「FX」デメリットを口座開設前にしっかり把握しよう!
このページでは、FXの口座開設をすると、どんなデメリットが生じるのか、FXトレーダーの私がひとつひとつ紹介していきます。
「FXで口座開設するだけでデメリットはある?」
「例えば口座を開設しただけで、税金がかかるとか?」
「FXは借金が怖いって聞いたけど」
こういった疑問も一挙に解決します!
先に結論からお話しておくと、FX口座の開設をしただけで例えば納税の義務が発生するなど、何か大きなデメリットが生じることはありません。
基本的にデメリットとなるのはFXで取引している最中の直接、間接的な損失。これらのデメリットを回避する方法もすべて紹介します。
FX取引では元本と利益の保証はなし!
FXは、絶対に損しないというデメリットのない投資ではありません。銀行で開設した預金口座や国債などのように、寝かせておけばお金が着実に増えていくというものではなく、FXトレーダー(取引者)自らが口座に預けた資金の中で売り買いを決めていくもの。FXでは損をするかも知れないというデメリットと戦いながら、取引で利益を獲得し儲けていきます。
銀行口座の預金や国債と比べ、FXの最も大きなデメリットは元本や利益が保証されていない点です。
FX口座を開設しても元本や利益は保証されない
開設して預け入れたFX口座のお金は、銀行で開設した預金口座のように元本が保証されるわけではありません。口座開設主がFXトレーダーとして資金を使い、取引をしながら利益を生んでいく必要があります。
これはFX口座開設のデメリットとも言えますが、代わりに見返りはとても大きく、銀行預金や国債とは比べ物にならない利益を得ることも可能です。反対に言えば、銀行口座の預金や国債は、雀の涙ほどの利益しか出ないのがデメリットとも言えます。
銀行口座預金や国債の年利が1%すら超えないのに対し、FXでトレードをすれば年利10%すらコンスタントに狙うことが可能となります。
なぜFXでは、こんなに利益が大きく狙えるのでしょうか。それは、(国内外の)お金の価格変動によって、安いときに買い高いときに売るという為替の差益を獲得していけるからです。
価格変動には大きな利益の可能性と損失リスクがある
簡単に言うと、FXでは100円のときに米ドルを買って110円のときに米ドルを売れば、差額の10円分儲けることができます。反対に、100円のときに米ドルを買っても90円に値下がりしてしまえば、差額の10円分損するデメリットがありますね。
これが、FXでは価格変動による損失リスクを背負うデメリットの一方で、非常に大きな利益を狙うこともできる仕組みです。
特に突発的な事件や災害など、有事のときは価格変動も非常に急で読みにくく、大きな損失を被る可能性があります。各国の政治情勢、経済指標や大統領、首相、財務相、中央銀行総裁などの要人発言によって、急激な変動や大きな変動は起こりがち。例えば、スイスフランの高騰やリーマンショックなどは記憶に新しく有名な出来事です。
しかし、通常であればFXの値動きを読むことはある程度可能なので、損失が出るかもしれないというデメリットを補って取引することができます。
FXは、基本的にはチェスや将棋と一緒で、ルールとやり方さえ覚えれば、FXのデメリット(損失リスク)もかなりのレベルで解消できます。
レバレッジは借金のリスクにもなる
FX口座を開設すれば、為替相場の変動によるお金の価格の差で利益(=為替差益)を狙えますが、同時にこれが損失リスク(=為替差損)を背負うデメリットになるとも言いました。
この差益と差損を同じ元手で大きくできるシステムがFXにはあり、これを「レバレッジ」と言います。レバレッジについて、これから簡単に説明します。
例えば、10万円で1000ドルを買い、この1000ドルが11万円に値上がりしたら、1万円の利益が出ます。つまり1万円儲けるために1000ドルを買うための10万円が必要でした。この利益の10倍である10万円儲けるためには、単純計算で元手も10倍の100万円が必要となります。
しかしFXでレバレッジを用いれば、元手は同じ10万円のまま10倍の差益の10万円だけ儲けることができます。その代わり、損が出たときも損失が10倍になるというデメリットがあるという仕組みになります。
レバレッジは会社によって異なり、最大10倍程度から、海外のFX業者によっては最大100倍ひいては最大1000倍と言う会社もあります。口座によっても違うので注意しましょう。レバレッジが高いと元手が少なくて済みますが、大きな金額で取引しすぎると借金のデメリット面が大きくなります。
ただし借金リスクとなるデメリットを解消し、借金のリスクをゼロにする裏技もあります。これについては後述します。
FXの口座開設で税金はかかるか?
次に、FX口座を開設した場合に、税制面でデメリットとなるような点はあるのかを見ていきましょう。
結論から言うと、FX口座を開設しただけでは税制面でメリットもデメリットもなく、FX口座を開設する前と何も変わりはありません。
実際にお金が掛かるのは口座に入金したお金で取引し、損失を出した場合のみ。FX口座を開設するだけでは、デメリットとなるものはひとつもないということです。
税金については、他の収入と同じように、FX口座の利益に対しても儲けた分だけ課税され、儲けの無い場合は課税されないので、デメリットは生じません。
ただし、FXで利益が上がり口座残高が増えたときは必ず確定申告をし、納税をするようにしましょう!
ネットで取引するからこそ知っておきたい危険性
昔の国内のFX口座はすべて電話注文で、何時何分何秒に注文を出しただの出さなかっただの、約定の正確性などあってないようなものでした。
これらはトレーダーにとって大きなデメリットでしたが、ネットで取引ができるようになったことで、そういった約定の正確性についてのデメリットは一切解消できたとも言えます。
ただ、ほんの少しだけではありますが、現代では現代の取引形態におけるデメリットがあるとも見れます。
通信システムの不具合が起こる可能性
インターネット通信で管理する現在のFX口座の取引システムでは、通信に不具合が生じることによって、取引が一時的にできなくなることもあるでしょう。
ネット環境はFX取引をするトレーダー側の通信環境に大きく影響するので、トレーダーはネット環境をしっかり整えると良いでしょう。ここぞという場面で注文をできないことは、FXではとても大きなデメリットとなります。
もちろんネット通信があるからこそ、日々の約定の不正確性や電話注文でのわずらわしさというデメリットがすべて解消されたとも言えるので、ここは一長一短というところでしょうか。
サービスシステムに不備が生じることもありえる
ネット通信とは別に、FX会社のサービスプログラムやシステムに不具合が生じる可能性がある点も、一つのデメリットと言えるかもしれません。
しかし、アプリケーションやプログラミングが発達したからこそ、ワンクリックで快適にFXができるようになったのも事実。総じてデメリットは解消され、便利になったとも言えますよね。
ちなみにFXに使うアプリケーションツールなどの不具合はめったに起こらないので、安心して大丈夫です。
デメリット回避! 口座開設時の会社の選び方とは?
FX口座を開設するにあたっては、取引でデメリットとなるような点を回避しながら、自分にとって最適なFX口座を選ばなければなりません。
FX口座を選ぶときには、スプレッドの狭さやレバレッジの高さなど「スペックの良さ」が基準になるでしょう。デメリット回避、という観点からすると、それらに加えて、FX会社の資本金や社歴など倒産の危険なども考慮しつつ、口座を選んでいきましょう。
FX会社倒産のリスク
FX業者では大きな額が動くためにとても儲かっているイメージがあるかもしれません。確かに儲かっている業者もたくさんあるのですが、一方で倒産に追い込まれる業者もあります。
特に2000年代後半にサービスを行っていた国内FX会社は悲惨で、サブプライムローン問題やリーマンショックのあおりを受けて倒産に至っています。
倒産に至った会社は
- 日本ファースト証券
- アルファFX
- 株式会社エフエックス札幌
など。サブプライムローンのリスクを見抜けた投資家や投資会社はほんの一部で、ほとんどの人間がそれに気づきませんでした。
ニューヨークのリーマン・ブラザーズやメリルリンチなどの大手投資銀行が倒産したのを見ると、バブル崩壊による倒産はさもあり得ることですが・・・
問題は、先に挙げた日本ファースト証券はじめとする、国内FX会社の信託保全の不十分さでした。
信託保全とは、簡単に説明すると、FX会社が倒産しても預かっているトレーダー(口座主)のお金をしっかり口座主に返金できるシステムのこと。トレーダーの資金と会社の経営にかかるお金はきちっと分けて管理しています。
先に例を挙げた日本ファースト証券などの国内FX会社は、この「信託保全」をしっかりしていませんでした。口座主のお金を口座主に返さず、どこかに使ってしまったわけですね。
トレーダーは、少なからずFXで負けるデメリットを覚悟しながら口座を開設するものです。しかし、トレードで負けたわけでもないのに、FX業者側の倒産によって自分の口座のお金がなくなり、その上返ってこないというのはとても残念なことです。
国内FX口座は安心安全? 海外口座開設も要検討!
しかし、このようなデメリットも現在ではほとんどなくなっています。昨今、FX会社は金融ライセンスを取得するなどして、しっかりと財政基盤を立てることに努めています。その点は安心していいでしょう。
万一倒産した時のためにトレーダーを守ってくれる仕組みは次の3つです。
- 完全信託保全:FX会社が顧客から預かった証拠金を信託銀行に信託することで、FX会社が破産、倒産という事態になっても、信託保全されている資産の範囲内で、信託管理人を通じて返還するというもの
- 一部信託保全:完全信託保全がトレーダーのすべての資金が対象となるのに対して、資金の一部を信託保全している。
- 分割管理:顧客の証拠金とFX業者の経営に必要なお金を分けて管理していく。
先に言ったように、FXでレバレッジ取引を行うと、借金のリスクと戦っていかなければいけないデメリットがあります。この借金リスクというデメリットはFXをやる以上常についてまわります。
・・・と言いたいところですが、実は、FXをやっていて借金のリスクが生じるのは国内FX口座だけなのです。
海外口座で借金なし
借金の恐怖におびえるデメリットは、海外FX口座を開設することによって解消することができます。
海外FX口座では、トレーダーがFX口座に入金した以上の損失分(つまり借金にあたるマイナス)をFX会社が肩代わりしてくれる「ゼロカット」という裏技があるのです。
海外FXで借金危険のデメリット解消「裏技、ゼロカット」
先に言ったように、海外FXではトレード損失が自分の入金した以上の額になり借金が発生すると、その借金分をFX業者が補てんし、ゼロ(チャラ)にしてくれる裏技があります。
FX業者がトレーダーから取引の手数料をもらう以上、トレーダーはFX会社にとってお客様になるわけですが、このゼロカットはお客様に対するサービスの品質向上のひとつ。
ではなぜ国内のFX口座ではゼロカットが行われないの? という疑問が沸くかと思います。単純にFX業者の負担・デメリットになるからという理由もありますが・・・
最も大きな理由は、実は日本の(古い)法律で禁止されているからです。日本の法律に縛られない海外FX業者だけの特権というわけ。国内FX業者が不利な状況なので、早く法律を改正してあげればいいと思うのですが・・・
最後に、海外FX口座についての安全性や気をつけるべきポイントなどについてお話します。
利用規約順守!入出金でトラブルにならないように
海外FX口座では、まれに入出金トラブルなどが懸念されることがありますが、もしあるとすれば、実際には国内FX口座でもあるような問題です。
簡単に例を言えば、トレーダーが利用規約を守らずに口座が凍結され、口座の出金トラブルが起きたというもの。例えば、これはスキャルピングを禁止している国内FX口座でも起こることです。
ちなみに国内FX業者と比較すると、海外FX口座の利用規約は細かくありません。参考までに、スキャルピングなどについては海外FXの方が寛容です。
ただし、海外の業者であることから、言語面のサポートがあるといえども多少ルールが異なることもあるでしょう。よって、入出金で思わぬトラブルにならないためにも、利用規約にはきちんと目を通しておくことが必要です。
そもそも理由もなく出金拒否などのトラブルをFX会社側がトレーダーに対して頻繁に起こしてしまった場合、おそらくすぐにそのFX会社はつぶれてしまうでしょう。ネットの発達した現代では口座出金拒否のリスクやデメリットはとても小さいものです。
まとめ
いかがでしたか?
FXの口座開設を行うにあたってのデメリットは把握できたでしょうか?
FX口座の開設をすることによって、何か直接的に大きなデメリットになることはありません。色んなリスクはありますが、これをきっちりクリアしていけばFXトレーダーとして大きな利益を得ることができるもの。
デメリットとなり得るものを色々紹介してきましたが、最も大きなデメリットは何といってもトレードが上達するまでの損失(リスク)。FXの仕組みをしっかり理解し、最初はロット数(取引高)を小さくして取引することをおすすめします。