経済指標はFXで勝つために重要
FXでトレードを行う上でメインテーマの一つとなるのが、“経済指標発表時のトレード“です。
経済指標には、マーケットの注目度が高いものから低いものまでありますが、中には相場に与えるインパクトが非常に大きい指標があります。
経済指標発表後の変動で、損失を被ることも・・・。
経済指標発表時のFX取引は、一般的に初心者のうちは難しいイメージがありますが、要領を覚えてやり方さえ間違わなければ、大きな利益を稼ぐことができるチャンスと言えます。
このページでは、為替相場に影響力がある経済指標にはどのようなものがあるか、また、その発表時を狙ってFXで大きく稼ぐことができる戦法について説明したいと思います。
まずは、“経済指標とは何か”についてみていきます。
FXの経済指標とは-重要な指標
はじめに、FXにおいて相場に影響力のある経済指標とはどのようなものか、また、その中で最もインパクトが大きいものは何か、についてみていきましょう。
経済指標とは何か
経済指標とは、各国の政府や中央銀行が発表する「経済・金融関連の政策や統計」です。
その主なものは、GDP(国内総生産)の成長率や失業率・有効求人倍率など経済・雇用の最新の状況を示す数値あるいは、国の金融政策の方向や政策金利の内容などがあります。
FXは基本的に強い通貨を買い弱い通貨を売って、その値上がりや値下がりの差益を狙うものです。
各国が発表する経済指標は、その国の経済・雇用の状況や金融政策の方向を表すため、今後その国の通貨が強くなるか弱くなるかの大きな判断材料とされることから、相場に与えるインパクトが強くなるのです。
為替相場に対して、特に大きな影響力がある経済指標を表にまとめてました。
区分 | 国 | 指標名称 | 発表時期 |
---|---|---|---|
経済・雇用 | 米国 | 失業率・非農業者部門 雇用統計 |
毎月・第一金曜日 日本時間 21:30発表 (11月~3月 22:30) |
ADP雇用統計 | 毎月・第一水曜日 日本時間 21:15発表 (11月~3月 22:15) |
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ISM景況指数 | 毎月・第一営業日 日本時間 23:00発表 (11月~3月 24:00) |
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GDP成長率 | 各月21-30日(四半期ベース) (速報値:1・4・7・10月) 日本時間 21:30発表 (11月~3月 22:30) |
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新築住宅販売件数 中古住宅販売件数 |
新築:毎月24日から月末 日本時間23:00 (11月~3月24:00) 中古:毎月25日 日本時間23:00 (11月~3月24:00) |
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金融 | |||
米国 | FOMC (米連邦公開市場委員会) 政策金利発表 |
8回/年開催 1日又は2日開催 最終日の日本時間 3:00発表 (11月~3月 4:00) |
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欧州 | ECB(欧州中央銀行) 政策金利発表 |
毎月原則的に2週間ごとに開催 月の1回目の理事会で政策金利が決定 日本時間 20:45発表 (11月~3月 21:45) |
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日本 | 日銀金融政策決定会合 | 8回/年開催 2日間開催 2日目の11:30 ~ 14:00発表 |
(注)夏時間、冬時間の切り替えは3月と11月の月途中のため、開催日により発表時間が変動。
最大のインパクトは米雇用統計
前述の主要経済指標の中でも、最もインパクトが強いものの一つが米国の「失業率・非農業者部門雇用統計」(略して雇用統計)です。
その項目の中で、マーケットが特に注目するのが「完全失業率」と「非農業者部門雇用者数」です。
「完全失業率」は5%以下が完全雇用と言われ、数値を判断する際の目安となります。
また「非農業者部門雇用者数」は、農業部門以外で雇用されている労働者の数ですが、前月と比べどの程度増減したかが重要とされています。
前月比で、15万人以上の増加で改善傾向、20万人以上増加していれば力強い成長と判断されています。
米国の雇用統計は、主要指標の中でも1、2を争うほど為替相場への影響力が大きい指標です。
発表された雇用統計の結果が良ければ、米国経済は順調に成長を続けていると判断され、米ドル上昇に弾みがつくわけですが、結果が悪いと米ドルは他の通貨に対して大きく下落します。
この世界一の経済大国における経済動向を占う数値が発表されると、その結果にもよりますが、為替相場全体が大きく変動します。
雇用統計の結果は、米ドルだけでなく世界中の通貨を巻き込み動かす力を持っているのです。
発表される指標の見方
それでは、次に主要経済指標の見方について説明します。
FXにおける経済指標に見方
経済指標には、
- 1、結果値
- 2、前回値
- 3、市場予想値
「結果値」は、文字どおり、発表された指標の結果数値です。
「前回値」は、同じ指標の前回発表された数値です。
「市場予想値」は、結果発表前にマーケット関係者が予想している数値ですが、各証券会社、シンクタンク、インターバンクなどのエコノミストやアナリストが作成に携わっています。
米国雇用統計では、ロイターやブルームバーグ通信社の予想をFX業者が予測値として出していると言われています。
したがって、予想を立てる機関により若干数値が違う部分もあるようですが、大枠は大体一致しています。
さて、肝心の見方ですが、次の2つの点が注目されます。
① 前回値との差
これは、今回の「結果値」を「前回値」と比べ、良いか悪いか、そしてどの程度の開きが生じたか、との視点です。
② 市場予想値との差
今回発表された「結果値」を「市場予想値」と比べ、良いか悪いか、そしてどの程度の開きが生じたかということです。
上の2つを比べると、マーケットに与える力は②「市場予想値」との比較」の方が強いと言えます。
したがって、マーケットでは「市場予想値」と比べてどうだったかが評価の分かれ目となります。
① 今回の「結果値」が、「市場予想値」より良く(悪く)その差が開いている場合は、非常に良い(悪い)と受け止められ、その国の通貨が大きく上がる(下がる)可能性があります。
しかし、その差があまりなければ相場の動き方は緩やかになるでしょう。
なお「前回値」が非常良過ぎた(悪過ぎた)ため、今回の「結果値」に反動が現われたようなケースでは、はじめはマーケットがそれなりに反応しますが、理由がわかっているためすぐに落ち着く場合が多いようです。
② 「結果値」が「市場予想値」とほぼ同じでも、「前回値」をかなり上回って(下回って)いれば、良い(悪い)と捉えられる場合があります。
ただし、マーケットに織り込み済みと判断され、相場があまり動かないケースもしばしばみられます。
③ 同じ経済指標でも、そのときの期待度の大きさによってマーケットの反応は全く違ってきます。
指標発表時の政治・経済的な背景から、良い結果を強く期待していたところ逆の結果が出てしまうと、マーケットはパニック状態となり相場が暴落する可能性もあります。
したがって雇用統計の結果に相場がどう反応するかは、その時の政治・経済・金融情勢がどう動いており、市場の期待度がどうなのかによって異なってきます。
経済指標の見方で特殊なもの
上記の捉え方は各国の通貨全般にいえることですが、日本円だけは特殊性があります。
例えば、GDPや日銀短観など日本の景気を判断する数値が発表され、その結果が「市場予想値」以上に良かった場合、一般的には日本円が強くなり円高になっても良さそうですが、一概にそのようになるとは言えない点です。
アベノミクスでは、大規模な金融緩和を行い、企業の設備投資や国民の住宅取得を後押しする政策を行っています。
日銀の大規模緩和導入により、為替相場はしばらくの間、円安ドル高基調が続きました。
その円安ドル高は、日本の輸出企業の追い風となり、企業業績の回復・日経平均株価上昇の原動力となったのです。
したがって、GDPや日銀短観などの経済指標の結果が良い場合でも、アベノミクス政策が順調に進んでいる証とされ、円安ドル高基調は続くとマーケットが受け止めやすいのです。
指標発表時のおすすめトレード手法
主要な経済指標が相場に与える強い影響や、経済指標の見方についてみてきましたが、それでは指標発表時に有効なトレード方法はあるのでしょうか。
ここでは、指標発表時のおすすめトレード方法について紹介します。
“両建て”では勝てない
ネット上では、指標発表後に相場が上がるか下がるかがわからないため、あらかじめ「買い」と「売り」をストップ付き(自動損切)で、同じ本数ほど両建てして待ち構える方法が取り上げられています。
発表後に相場が上下どちらかに動いたら、片方のハズレはストップにかかりもう片方のアタリポジションで大きな利益を獲ろうという狙いです。
しかし、この方法はあまりおすすめできません。
指標発表後には、相場の波が上下乱高下し、大きく上がった(下がった)直後にUターンして大きく下がる(上がる)ケースも多く、その場合は両方のストップが引っかかってしまいます。
特に、指標発表後はストップもかなり滑って約定するとみなければならず、ストップ幅×2倍のマイナスではとても収まらない損失を被る可能性があります。

指標発表前の値動きから予測する
経済指標発表後の大きな値動きで稼ごうとする場合は、発表前の値動きを監視することがポイントとなります。
相場をよく注意して観察していると、指標発表前に一定の方向に動くことに気がつくはずです。多くの主要経済指標発表時において、指標発表前に結果とは逆の動き方をするのです。
これは、FXトレーダーの心理と深い関係があります。
発表される経済指標の結果、相場がどう動くかについて、事前に予想を立てているFXトレーダーが数多くいます。
このような方は、中・上級者に多いとみられ、証券会社や専門家の事前予想を参考に、自分のチャート分析を織り交ぜて、発表前に上下どちらかのポジションを立てるケースが多いと思います。
そして、サプライズでもない限りほとんどの場合に、彼らの予測は当たると考えられます。
このように、詳細な事前分析を基に自信を持ってポジションを立てる方が相当数いると、相場は数時間前から結果的に正しい方向にじりじりと動くことになります。
その値動きを見た自信がない後発組が、先走りのグループに乗ってきて、相場はさらにゆっくりと動きます。
ところが、発表が近づくにつれ事前にポジションを立てているトレーダーの中で、自信がない後発組の人たちを中心とする一団が、「やっぱり危ないから、止めとこう。」と怖くなって次第に降りてしまうのです。
仮に正しい方向が上だとして、じりじりと上がっていたけれど発表が近づいてくると、徐々に逃げだす(売り決済する)方が相当数いるため、相場は緩やかに下がります。

このため、経済指標発表前の動きは“正しい向きとは反対方向に動く傾向“があるのです。
さらに、この重要な経済指標や雇用統計前の値動きの傾向の確立は
- 逆方向に進む確率が“6割”
- 順方向に進む確率が“4割”
となっています。
ハイレバとゼロカットを活用
FXで勝つには、この経済指標発表前の値動きを利用しない手はありません。
このチャンスに、FX最大のメリットである高いレバレッジを使い、うまく大波に乗れば大金を手にすることも夢ではないでしょう。
ただ怖いのは結果が裏目に出た場合ですが、ハイレバレッジを活用して口座には必要最小限の資金だけを入れ、且つ、追証や借金が発生しないFX業者でトレードすれば問題は解決されます。
「そんな都合が良いFX業者がいるの?」
と言われそうですが、海外FX業者でトレードすれば上の問題は解決します。
海外のFX会社は、国内のFX会社のようにレバレッジ規制の影響が無いため、数百~1000倍で取引が可能です。
また、国内のFX会社では、追証による借金を負う危険がありますが、海外の会社は口座残高以上の損失は業者側が負担するという“ゼロカットシステム”を採用しているため、口座残高がマイナスになることはありません。
では実際にどのように取引をするのかみていきましょう。
◆ハイレバ&ゼロカット活用法
1、海外のFX会社でトレード
・GEMFOREX
・XM
※指標発表時でもトレードを禁止していない且つ
ハイレバのFX口座
2、適用レバレッジ800倍
3、口座資金3万円
4、通貨ペア・数量・利益
・通貨ペア:米ドル/円
・数量:
3万円×レバ800倍=2,400万円分の取引
2400万円÷1ドル110円≒21.8万通貨
米ドル/円を20万通貨でトレード
5、ポジションの立て方
・発表前に徐々に下落
⇒発表後に高騰の可能性大
・発表前に徐々に上昇
⇒発表後に下落の可能性大
上記傾向を利用して発表前にエントリー
6、利益確定
・プラス50pipsで確定
10万円の利益
7、損失
・ゼロカットがあるため証拠金以上の損失は無し
8、トータル利益
・勝った場合⇒プラス10万円
・負けた場合⇒マイナス3万円
事前の値動きを読むことで勝率アップ可能
毎月1度の指標発表時が稼ぐチャンス
主要経済指標の発表後は、多くの場合値動きが活発になります。FXトレーダーにとって、毎月1度の指標発表時が稼ぐチャンスと言えます。
このように、主要な経済指標発表時はFXで大きな利益をあげるチャンスですが、その反面、注意を怠ると損失を被ることになりかねません。
主要経済指標には、注意を怠らない
長期投資や週を跨いでポジションを保有するスイングトレードを行っている方は、主な指標発表のスケジュールは常に押さえ、発表前にはポジションを解消して様子見するか、前掲の【ハイレバ&ゼロカット活用法】に切り替えるなどの準備が必要です。
また、自動売買のシステムトレードを利用中の方も、主要指標発表時はポジションを解消し、売買システムの稼働を停止させる方が無難です。
なにも対策を講じずに、ポジションを保有したまま経済指標発表の波乱に巻き込まれると、予想外の損失を被る危険があります。
雇用統計活用のカギは海外FX
海外FXは、次のメリットがあります。
- 1、ハイレバレッジ(数百~1000倍)
- 2、ゼロカットで損失リスク0。
したがって、上で紹介した【ハイレバ&ゼロカット活用法】は、国内FX業者ではレバレッジ不足や追証の危険が大き過ぎてできません。
この手法は、ハイレバレッジとゼロカットの両方を兼ね備えた海外のFX会社で行うことをおすすめします。
雇用統計をはじめ、経済指標発表後に相場が上下どちらに走るかは確率的には50%ですが、前述した発表前の値動きを読むことで70%にも80%にも上げることは可能です。
FXでまだ満足のいく利益を出せていない方は、これを契機に【経済指標・ハイレバ&ゼロカット活用法】も1つの手法として取り入れてみてはいかがでしょうか。