FXについての必須基礎知識

スワップポイント徹底解説

スワップポイントについて

スワップポイント狙いのFXで金利生活は送れるのか?

スワップ金利だけで贅沢な人生は送れるか

株式投資の場合、株を持っているだけで株主優待や配当金がもらえるという利点がありますが、FXにはこのような持っているだけで利益が発生する仕組みが存在するでしょうか? 実はFXにはスワップポイントと呼ばれているものがあります。

持っているだけで利益が生まれる非常に魅力的なスワップポイントですが、ではこのスワップポイントというのはどういうものなのでしょうか?

今回はこのスワップポイントについて仕組みや計算方法、スワップポイントを使ったFXトレードについて詳しく解説していきたいと思います。

それではさっそく、FXのスワップポイントの仕組みを解説していきます。

FXのスワップポイントの仕組み。支払われる時間など

スワップポイントとは

FXで儲けるためには、安い時に外貨を買って高い時に外貨を売るという為替差益を出すというのが基本ですよね。

FXでは他にひとつ、スワップポイントを得るという儲け方があります。FX初心者はスワップポイントという言葉を難しく考えがちですが、スワップポイントはカタカナで書かれているだけで大して難しくはありません。

スワップポイントとは金利(差)のことです。銀行口座にお金を預けていると(ほんの雀の涙ほどですが)利子が付きますよね。それと同じでお金を持っているとその国が定めた金利がお金の持ち主に利益として手に入ります。例えば日本円の金利は年間0.1%、ニュージーランドドルは1.75%、南アフリカランドは6.75%、トルコリラは8%ですね。

つまりトルコリラを3万4,000リラ(約100万円分)持っていれば、1年でおよそ3万6,700リラ(約108万円分)になるということ。ただし、買うときに使った通貨の金利分はマイナスされるので注意しましょう。

どういうことかというと、日本円でトルコリラを買った場合、それぞれの金利は0.1%と8%で金利差は7.9%(8% – 0.1%)ですね。この場合、年間7.9%の「スワップポイント=金利差」分の金利がもらえるという計算になります。

しかし、これは日本円より金利の高いトルコリラを買ったため。この金利の高いトルコリラで金利の低い日本円を買った場合、この金利差分の金利=スワップポイントはもらえません。むしろ、高金利の通貨で低金利の通貨を買った場合、このスワップポイントはFXトレーダーが支払わなければなりません。

通貨の種類や売買によっては、金利を支払う必要がある

レバレッジ取引であるFXは、売り抜けるために買う、あるいは買う戻すために空売りをします。簡単に言うと差益決済(エグジット)をするために取引(エントリー)をするわけで、決済していない取引というのはあくまで仮の損益となります。

何が言いたいかというと、だからマイナスの金利もポジションの保有中は支払う必要があるということです。レバレッジを掛けたFXで円とトルコリラで両建てして利益や損を出なくしても、プラスのスワップポイントだけを得ることはできないということですね。

先の例のように、トルコリラと日本円で話しましょう。トルコリラを売り日本円に買いポジションを入れた場合、トルコリラの金利は8%、日本円の金利は0.1%ですから、0.1% – 8.0% = – 7.9%となり、年間7.9%の利息を支払うこととなってしまいます。

通貨によって政策金利は違うので、FXをする際には十分に気を付けましょう。例えスワップポイントでなく為替差益を狙ったFXだとしても、マイナスのスワップポイントはなかなかバカにできない損失になってきます。

では、このスワップポイントはいつ受け取る(支払う)ことになるのでしょうか?

スワップポイントはいつ貰えるの?

FX会社によって多少時間のばらつきがありますが、スワップポイントがつくのは大体日本時間午前6時~7時。ただしスワップポイントは年間金利を1日分に換算するので、24時間以上ポジションを持つ必要があります。

またFXのスワップポイントは、その日ポジションを持った分がすぐに付与されるわけではなく、基本は1営業日あとにずれ込みます。例えば月曜(午前6~7時以前)から火曜日(午前6~7時以降)まで24時間以上持ったポジションについてはスワップポイントが付きますが、火曜の午前6~7時にスワップポイントが加算されるわけではありません。この場合は次の日の水曜日(6~7時)にスワップポイントがもらます。

ちなみに土曜の午前6~7時から月曜の午前6~7時までFX市場は開いていませんが、その間もスワップポイントは付与されます。

この土日の間、FX相場が閉まっている間、スワップポイントが実際に加算されるわけではありません。しかし、その土日分も合わせてしっかり含み損益に加算されるので安心してください。加算される日は、月~火の取引の加算日と同じく水曜日となります。

さて、それでは実際にFXをしていてどれくらいの取引高でどれくらいのスワップポイントをもらえるのでしょうか。FXのスワップポイントを計算してみましょう。

計算方法は? 高金利通貨にレバレッジをかけた例を見る

スワップ金利で得られる利益を計算

実際のFXだと、いくらの取引高でどれくらいのスワップポイントがもらえるか少しわかりにくい面があります。これから金利の高いニュージーランドドルと日本円の金利差で計算してみましょう。FX業者間でスワップポイントの設定は異なりますが、今回はGEMFOREXのスワップポイントを参考します。

高金利通貨であるニュージーランドドルを例に計算してみよう

ニュージーランドドルと日本円のスワップポイントは1日5.8ポイント。(1 ポイント = 0.1 pips = 1 / 1000 通貨)

10万通貨(= 1 lot)でニュージーランドドルを買い、日本円を売ったときのFXを考えます。一言で言うとNZD / JPYのロング(買い)ポジション。10万通貨FXにおける5.8ポイントを日本円に換算すると580円。1日580円なので、1年だと580円×365日で21万1,700円の利益となります。

ちなみに10万通貨のFXをするには、GEMFOREXであれば1万円の入金で可能(最大レバレッジ1000倍)。つまり10万円を入金すれば、100万通貨(1億円)のFXも可能。この100万通貨FXの場合、同じニュージーランドドル / 円のスワップポイントは年間211万7,000円となります。FXの利益としてもかなり大きな利益だと言えますね。

注意点は、FX業者ごとにスワップポイントや最大レバレッジが異なる点。さらに、レバレッジを効かせたFXでは含み損がFX口座残高を超えそうになると強制決済されてしまう点です。

売り買いを繰り返したりチャート分析をせっせとやる必要がないため、FXとしてはかなり楽なトレードとなりますね。

スワップポイントを複利FXで運用するとより効果的

FXの素晴らしい点は、スワップポイントで得た利益でさらにポジションを買い増せる点。つまり得たスワップポイント(利益)を元手に足して、スワップポイントを複利で増やせるということですね。

スワップポイントに限らず、複利はFXをはじめとする投資において、基本的な運用方法です。複利運用の威力についてはこちらのページに書きました。

毎日勝ち逃げできるFXが最高の必勝法

さて、ここまでスワップポイントFXが素晴らしいなら、為替差益でなくスワップポイントだけのFXで一生儲け続けることはできないでしょうか?

 

高金利通貨で利子生活。毎日が変動による損失リスク

口座にお金を預けたまま、寝かせているだけで金利生活。まるでバブル時代の長者のような生活ですが、スワップポイントのFXトレードもそれを実現することができるのではないでしょうか?

このスワップポイントのFXに問題があるとすれば、FXの為替差損。万が一持っていた国の通貨、例えば先に出したニュージーランドドルがニュージーランドの経済危機などで暴落してしまったらどうなるでしょう。

今までスワップポイントFXで出してきた利益も、為替差損で一発でなくなってしまいそうです。先ほど例に出した100万通貨のFXであれば、年間211万円ほどの利益が出ますね。しかし、100万通貨のFXにおいて値が1円下がると100万円の損失となります。大暴落の時は数十円動くことがありますから、数千万円程度の損失は覚悟する必要がありますね。

さすがは為替差益のFXで、年間200万円程度のスワップポイントの利益では歯が立ちません。

両建てならあるいは?

実は、GEMFOREXでは米ドルと日本円のスワップポイントがショートポジションもロングポジション(売りと買い)のどちらもプラス金利です。こちらの売り買いを両建てすれば、事実上は必勝かつ少ないながら安全確実に利益を上げていくことが可能です。

ただしはじめはスプレッド分で含み損が出ますし、どちらもプラス金利ながらスワップポイント自体は大きくないので、十分な利益を望む場合かなり大きなポジションを持つ必要があります。SBI証券やDMM証券、楽天FXなどの国内FXと違い、1000倍のレバレッジを使える点GEMFOREXとスワップポイントFXの相性はいいと言えます。

スワップポイント両建て必勝可能のGEMFOREXについて

「スワップポイントFX生活」の結論

大暴落による為替差損のリスクは、元手さえ多ければ1倍以下のレバレッジで強制ロスカットは免れます。2億円レバレッジ1倍以下でも年間400万円ほどの利益が望めますし、強制ロスカットはありません。ただし、大暴落が起きた時には元手の2億円も数十分の1に価値が下落する可能性さえあります。

また、スワップポイントは国の政策金利とFX会社によるものなので、その国の政策やFX会社のシステムが変わればスワップポイントの利益は減少もしくはマイナスへ転じます。その時はほかの通貨やFX会社に乗り換えるという考え方もありますが、果たして為替差損が甚大になっていないと言えるでしょうか?

 

このようなリスクを乗り越えることができれば、スワップポイントでのFX生活は可能です。しかし高金利には高金利なりの理由(リスク)があるもの。

高い利益の望まないのであれば、スワップポイントが両方プラスの通貨ペアがあるFX会社を利用することで、確実安全に利益を得ることは可能でしたが・・・。

それでは、そろそろこのFXのスワップポイントのページもまとめましょう。

まとめ「スワップ金利の支払いや計算、リスクなど」

FXのスワップポイントについて要点をまとめると・・・

  • 2つの通貨間の金利差で発生
  • 1日単位で利益がもらえる
  • 売り買いの手間はなし
  • 通貨ペアにより利率が異なる
  • FX会社によっても利率が異なる
  • 為替差益よりは影響が小さい
  • 金利狙いFXは、為替変動リスクを覚悟

このようになります。いかがでしたでしょうか?

通貨を保有しているだけで利益を望めるというのは良い投資だと言えますね。チャートについてはよくわからないという、FX初心者が狙うにはハードルが低いものだと思います。

まずは、あまり大きなポジションのFXでなく、小さなポジションでFXをしポジションを放置、少額のスワップポイントを狙ってみると良いでしょう。